学研全訳古語辞典 |
うる・ふ 【憂ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
心配する。心を痛める。
出典土佐日記 一・七
「とかく言ひ言ひて、『波の立つなること』とうるへ言ひて、よめる歌」
[訳] (その人は)あれこれと言い言いして、「波が立つのが聞こえてくることだ」と心配して言って、詠んだ歌。
うる・ふ 【潤ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
うるおう。湿る。
出典拾遺集 雑下
「草の葉もうるひにたりと」
[訳] 民草の葉もうるおったと。
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
うるおす。湿らす。
出典宇治拾遺 一五・一一
「喉(のど)をうるへよ」
[訳] のどをうるおせよ。
うるふ 【閏】
暦と季節とのずれを調整するため月数を平年より多くすること。また、その月・年。
参考
陰暦の一年は三百五十四日であるので、実際の季節とはずれを生ずる。そのずれを調節するため同じ月を二度繰り返して一年を十三か月とする。その調節のための月を「閏月(うるふづき)」または「後(のち)の月」と呼び、閏月のある年を「閏年(うるふどし)」という。閏年は五年に二度、十九年に七度の割合で現れる。
うるふのページへのリンク |