学研全訳古語辞典 |
うりはめば…
分類和歌
「瓜食めば子ども思ほゆ栗(くり)食(は)めばましてしぬはゆいづくより来(きた)りしものそまなかひにもとなかかりて安眠(やすい)し寝(な)さぬ」
出典万葉集 八〇二・山上憶良(やまのうへのおくら)
[訳] 瓜を食べると子どものことが思われる。栗を食べると、ますます恋しく思い出される。こんなにかわいい子どもはいったいどんな因縁で、どこからわが子として生まれて来たのだろうか。目の前にちらついて安眠をさせてくれないことだ。
鑑賞
有名な「子等を思ふ歌」の長歌。人生や人間愛を多く歌った作者が、子への愛情こそが人間の証(あかし)であることを実感を込めて歌い上げている。
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