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おふの意味

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学研全訳古語辞典

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お・ふ 【生ふ】

自動詞ハ行上二段活用

活用{ひ/ひ/ふ/ふる/ふれ/ひよ}


生(は)える。伸び育つ。


出典万葉集 九二五


「ぬばたまの夜(よ)の更け行けば久木(ひさき)おふる清き川原に千鳥(ちどり)廔(しば)鳴く」


[訳] ⇒ぬばたまの…。



お・ふ 【覆ふ】

他動詞ハ行四段活用

活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}


おおう。全体を包んで上からかぶさる。


出典古事記 雄略


「上枝(ほつえ)は天(あめ)をおへり」


[訳] 上のほうの枝は天をおおっている。◆上代語。



お・ふ 【負ふ】

[一]自動詞ハ行四段活用

活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}


似合う。ぴったり合う。ふさわしい。


出典古今集 仮名序


「文屋康秀(ふんやのやすひで)は、詞(ことば)はたくみにて、そのさま身におはず」


[訳] 文屋康秀は、言葉(の使い方)は上手だが、その歌の姿は内容とぴったり合わない。


[二]他動詞ハ行四段活用

活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}


背負う。


出典伊勢物語 六


「男、弓・胡簶(やなぐひ)をおひて戸口にをり」


[訳] 男は、弓(を持ち)やなぐいを背負って戸口に(立って女を守って)いる。


こうむる。身に受ける。


出典源氏物語 桐壺


「朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みをおふ積もりにやありけむ」


[訳] 朝晩のお勤めにつけても、他の女御(にようご)や更衣たちの心をひどく動揺させ、その恨みを身に受けることが積み重なった結果であったのだろうか。


借金をする。借りる。


出典宇治拾遺 一・八


「その人は、わが金(こがね)を千両おひたる人なり」


[訳] その人は、私の金を千両借りている人である。


〔「名に負ふ」の形で〕(名として)持っている。


出典古今集 羇旅・伊勢物語九


「名にしおはばいざ言問(ことと)はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」


[訳] ⇒なにしおはばいざこととはむ…。



お・ふ 【追ふ】

他動詞ハ行四段活用

活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}


追いかける。


出典今昔物語集 二五・一二


「親は、我が子必ずおひて来(きた)らむと思ひけり」


[訳] 親は、我が子が必ず(馬盗人を)追いかけて来ているだろうと思った。


追いつく。


出典源氏物語 若菜上


「御車におひて奉れ給(たま)ふ」


[訳] お車に追いついて(手本などを)差し上げなさる。


〔「…(地名)を追ふ」の形で〕めざして進む。


出典土佐日記 一・一一


「暁に舟をいだして、室津(むろつ)をおふ」


[訳] 夜明け前に舟を出して室津をめざして進む。


追いやる。追い払う。


出典万葉集 一五〇七


「醜(しこ)ほととぎす暁(あかとき)のうら悲しきにおへどおへどなほし来鳴きて」


[訳] 憎いほととぎすが夜明け前のもの悲しいときに追い払っても追い払ってもなおもやって来て鳴いて。


〔多く「先(さき)(を)追ふ」の形で〕先払いをする。


出典更級日記 大納言殿の姫君


「さきおふ車止まりて、『をぎの葉、をぎの葉』と呼ばすれど」


[訳] 先払いをする車が止まって「荻(おぎ)の葉(=女性の名)、荻の葉」と供の者に呼ばせたが。


せきたてて進ませる。追い立てる。


出典徒然草 一一四


「賽王丸(さいわうまる)御牛をおひたりければ」


[訳] (牛飼いの)賽王丸がお牛を追い立てていたところ。


踏襲する。受けつぎ従ってゆく。


出典平家物語 七・平家山門連署


「あるいは累代勲功の跡をおひ」


[訳] 一つには代々の勲功の例を踏襲し。








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