学研全訳古語辞典 |
おもしろうて…
分類俳句
「おもしろうてやがてかなしき鵜舟(うぶね)かな」
出典曠野 俳諧・芭蕉(ばせう)
[訳] かがり火を焚(た)いてにぎやかに行われる鵜飼いはまことに趣深い。だが鵜飼いが終わり、かがり火が消えて鵜舟が去ってしまうと、たまらなく悲しい気分になってくる。
鑑賞
華やかさが消えた後の、あの何とも言いようのない寂しさを表現した句。「歓楽極まりて哀情多し」(漢武帝「秋風辞」)という詩句もあるように、こうした感慨はだれもが抱くことができるものである。季語は「鵜舟」で、季は夏。
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