学研全訳古語辞典 |
おもひ-あ・ふ 【思ひ合ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
一様に思う。
出典源氏物語 須磨
「さぶらふ人々も…心ぼそくおもひあへり」
[訳] 侍女たちも…心細いと一様に思っていた。
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
恋い慕い合う。
出典右京大夫集
「かたみにおもひあはぬにしもあらじと見えしかど」
[訳] 互いに恋い慕い合っていないのでもあるまいと見えたが。
②
考えが一致する。
おもひ-あ・ふ 【思ひ敢ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
〔下に打消の語を伴って〕
①
思い切る。
出典詞花集 恋下
「忘らるる身はことわりと知りながらおもひあへぬは涙なりけり」
[訳] 忘れられるわが身はもっともだと知りながらも、思い切らないのは涙である(=涙はとまらない)ことよ。
②
考え及ぶ。思いつく。
出典源氏物語 東屋
「まだおもひあへぬほどなれば、心騒ぎて」
[訳] まだ(訪問されるとは)考え及ばないときなので、あわてて。
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