学研全訳古語辞典 |
-かひ 【交】
物と物との重なり合うところ、物と物の間の意味を表す。「眼(まな)かひ」「羽(は)かひ」
かひ 【効・甲斐】
①
効果。ききめ。
出典竹取物語 貴公子たちの求婚
「かの家に行きてたたずみ歩(あり)きけれど、かひあるべくもあらず」
[訳] あの(かぐや姫の)家に行って、うろつき歩いたが、効果があるはずもない。
②
(するだけの)価値。
出典源氏物語 桐壺
「宮仕への本意(ほい)、深く物したりしよろこびは、かひあるさまにとこそ思ひわたりつれ」
[訳] (桐壺更衣(きりつぼのこうい)に)宮仕えをさせるという本来の志を深く守りとおしていたお礼には、それだけの価値があるように(してあげたい)とずっと思い続けてきた。
かひ 【匙】
さじ。しゃくし。◆古く貝殻を用いたことから。
かひ 【卵】
(鳥の)たまご。「かひご」とも。
かひ 【峡】
山と山との間。
甲斐
分類地名
旧国名。東海道十五か国の一つ。今の山梨県。甲州(こうしゆう)。
かひ 【貝】
①
貝。貝殻。
②
ほら貝。合図などに用いる。
出典枕草子 正月に寺にこもりたるは
「かたはらにかひをにはかに吹き出(い)でたるこそ」
[訳] そばでほら貝を突然吹き出したのには。
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