学研全訳古語辞典 |
つく-づく(と)
①
しみじみ(と)。しんみり(と)。▽思いにふけるさま。
出典徒然草 七
「つくづくと一年(ひととせ)を暮らすほどだにも、こよなうのどけしや」
[訳] しみじみと一年を暮らすだけでも、この上なくゆったりとしている(ものである)よ。
②
ぽつねん(と)。ぼんやり(と)。▽手持ちぶさたなさま。
出典更級日記 大納言殿の姫君
「姉なる人、つくづくと空をながめて」
[訳] 姉である人は、ぽつねんと空をながめて。
③
よくよく。じっくり。▽考えなどを集中させるようす。
出典平家物語 六・小督
「仲国(なかくに)、つくづくと案ずるに」
[訳] 仲国は、よくよく考えてみると。
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