学研全訳古語辞典 |
てい 【亭】
①
屋敷。
出典平家物語 二・西光被斬
「入道相国(しやうこく)の西八条のていに」
[訳] 入道相国(=平清盛)の西八条の屋敷に。
②
庭園の中に設けた休息所。あずまや。「ちん」とも。
③
「亭主(ていしゆ)」の略。
-てい 【亭】
①
文人や芸人などの号に用いる。「式亭三馬」「三遊亭円朝」。
②
文人の住居や寄席・料理屋などの屋号に用いる。
てい 【体・躰】
①
姿。ようす。ありさま。
出典平家物語 七・忠度都落
「事のてい何となう哀れなり」
[訳] 事(=忠度(ただのり)と俊成(としなり)の対面)のありさまはこれということもなくしみじみとしていた。
②
詠みぶり。風体(ふうてい)。▽和歌・連歌(れんが)の表現形式。
出典近代秀歌
「貫之(つらゆき)、…余情妖艶(えうえん)のていを詠まず」
[訳] 貫之は、…余情妖艶の(歌の)風体を詠まない。
-てい 【体・躰】
〔体言に付いて〕…の類。…ふぜい。▽見かけがそれと同類・同程度のものの意を表す。
出典平治物語 下
「蓑(みの)・笠(かさ)・着物ていのもの」
[訳] 蓑・笠・着物の類のもの。
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