学研全訳古語辞典 |
とよ・む 【響む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
鳴り響く。響きわたる。大声で騒ぐ。
出典古今集 恋二
「秋なれば山とよむまで鳴く鹿(しか)に」
[訳] 秋になったので、妻恋いに山が鳴り響くまで鳴く牡鹿(おじか)の声に。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
鳴り響かせる。
出典万葉集 三六八〇
「夜(よ)を長み眠(い)の寝(ね)らえぬにあしひきの(=枕詞(まくらことば))山彦(やまびこ)とよめさ雄鹿(をしか)鳴くも」
[訳] 夜が長いので眠れない時に、山彦を鳴り響かせて雄鹿が鳴くことよ。
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