学研全訳古語辞典 |
ぬ-か
分類連語
①
〔多く、「…も…ぬか」の形で〕…てほしい。…ないかなあ。▽他に対する願望を表す。
出典万葉集 一三七四
「いつしかと吾(あ)が待つ月も早も照らぬか」
[訳] いつ出るかと私が待っている月も早く照らないかなあ。◇上代語。
②
…ではないか。▽打消の疑問を表す。
出典古今集 恋四
「かげろふのそれかあらぬか」
[訳] かげろうのようにはっきりしないが、あれは昔のあの人だったのか、そうではないのか。
なりたち
打消の助動詞「ず」の連体形+係助詞「か」
ぬか 【額】
①
ひたい。
②
ぬかずくこと。礼拝。
出典枕草子 あはれなるもの
「うち行ひたる暁のぬかなど、いみじうあはれなり」
[訳] 勤行をしている夜明け前の礼拝などは、たいそうしみじみと心打たれる。
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