学研全訳古語辞典 |
は・ふ 【延ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
張り渡す。
出典万葉集 八九四
「黒縄をはへたる如(ごと)く」
[訳] 黒縄を張り渡したように。
②
思いを寄せる。
出典万葉集 三〇六七
「はへてしあらば年に来(こ)ずとも」
[訳] (あなたが私に)思いを寄せているのならば一年に一度も来なくてもよい。
はふ 【法】
①
とりきめ。きまり。
②
法律。
③
しかた。方法。
参考
「法」には、漢音の「はふ」と呉音の「ほふ」との二つの仮名づかいがあり、前者はきまり・方法などの意の場合、後者は仏法をいう仏教語の場合と、使い分けられている。⇒ほふ(法)
は・ふ 【這ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
はう。腹ばいで前進する。
出典枕草子 うつくしきもの
「いそぎてはひくるみちに」
[訳] (幼児が)急いではってくる途中で。
②
つるや根がのび広がる。
出典伊勢物語 三六
「谷狭(せば)み峰まではへる玉かづら」
[訳] 谷が狭いので峰までのび広がっているつる草。
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