学研全訳古語辞典 |
ま・ぐ 【曲ぐ・枉ぐ】
活用{げ/げ/ぐ/ぐる/ぐれ/げよ}
①
曲げる。
出典日本書紀 神功
「針をまげて鉤(ち)をつくり」
[訳] 針を曲げて釣り針をつくり。
②
(道理や事実などを)ゆがめる。まげる。
出典平家物語 四・若宮出家
「理をまげて、この宮の御命をば宗盛(むねもり)に賜(た)び候へ」
[訳] 道理をまげて、この宮のお命を宗盛にお与えください。
③
(感情を)そこなう。
出典源氏物語 桐壺
「世にいささかも人の心をまげたることはあらじと思ふを」
[訳] ほんの少しでも人の心をそこなったことはあるまいと思っているが。
④
(意志や願望を)おさえる。
出典徒然草 一三〇
「物に争はず、おのれをまげて人に従ひ」
[訳] 物事について人と争わず、自分をおさえて人に従い。
ま・ぐ 【覓ぐ・求ぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
探し求める。尋ねる。
出典古事記 神代
「宮造るべき所を、出雲(いづも)の国にまぎ給(たま)ひき」
[訳] 宮を造るのにふさわしい所を、出雲国にお探し求めになった。◆上代語。
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