学研全訳古語辞典 |
やまとは…
分類和歌
「倭は国のまほろばたたなづく青垣(あをがき)山ごもれる倭しうるはし」
出典古事記 倭建命(やまとたけるのみこと)
[訳] 大和は国のなかで最もすぐれた国だ。重なりあう青い垣、その山々に囲まれた大和はなんと美しいことか。
鑑賞
伊吹山(いぶきやま)の神に敗れて疲れ果てた倭建命が、臨終の地、能褒野(のぼの)(三重県)で故郷の大和(奈良県)をしのんで詠んだ歌。過酷な東征の途上、ついに故郷に帰れずに死んで行く悲劇の英雄の望郷の思いが、哀切に伝わってくる。「青垣」は奈良盆地を囲む山々の比喩(ひゆ)。「倭し」の「し」は強意の副助詞。
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