学研全訳古語辞典 |
よ・む
活用{ま/み/む/む/め/め}
(一)
【読む】
①
順に数える。数を数える。
出典万葉集 四四九二
「月よめばいまだ冬なり」
[訳] 月日を数えると、まだ冬である。
②
声に出して唱える。
出典紫式部日記 消息文
「内裏(うち)の上(うへ)の、源氏の物語、人によませ給(たま)ひつつ聞こしめしけるに」
[訳] 天皇様が、『源氏物語』をだれかに声を出して唱えさせになられながら、それをお聞きになったときに。◇「誦む」とも書く。
(二)
【詠む】和歌を作る。詩歌を作る。
出典伊勢物語 九
「かきつばたといふ五文字(いつもじ)を句の上(かみ)に据ゑて、旅の心をよめ」
[訳] かきつばたという五文字を句のはじめに置いて、旅における感慨を和歌に作れ。
よむのページへのリンク |