学研全訳古語辞典 |
ちり 【塵】
①
ほこり。小さいごみ。
②
ほんの少し。わずか。
出典枕草子 にくきもの
「露ちりの事もゆかしがり」
[訳] ほんのわずかのことも知りたがり。
③
わずかな汚れ。小さな欠点。少しの傷。
出典源氏物語 帚木
「かたちきたなげなく若やかなるほどの、おのがじしちりも付かじと身をもてなし」
[訳] 容姿がこぎれいで若々しい年ごろの(女で)、各自(自分には)少しの欠点も付けまいと、身を振る舞い。
④
俗世の汚れ。汚れた俗世間。
出典徒然草 七五
「世に従へば、心、外(ほか)のちりに奪はれて惑ひやすく」
[訳] 世間の動きに従うと、心は外界の汚れにひきつけられて混乱し。
ジン 【沈・陣・塵】
⇒ぢん
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