学研全訳古語辞典 |
しん-ぢゅう 【心中】
①
心の中。また、心の中で考えていること。
出典平家物語 一〇・請文
「しんぢゅうに愁ひあれば体外に喜びなし」
[訳] 心の中に悲しみがあると体の外に喜びが出ることはない。
②
義理を立てること。真心。誠意。
③
愛し合った男女が、自分の愛情が変わらないことを示すこと。起請文(きしようもん)を書いたり、髪や指を切ったり、爪(つめ)を抜いたりして相手に渡す。心中立て。
④
情死。
参考
④は近松門左衛門(もんざえもん)の「心中物(もの)」の題材となり、世の中の流行を誘ったので、幕府は「心中」の用語を禁じ、「相対死(あひたいじに)」の語を用いさせた。
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