学研全訳古語辞典 |
くら・す 【暗す】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
(悲しみなどで心を)暗くする。悲しみに沈ませる。
出典源氏物語 総角
「かき曇り日影も見えぬ奥山に心をくらすころにもあるかな」
[訳] あたり一面曇って日の光も見えない山奥にこもって、悲しみのために心を暗くしているこのごろであるなあ。
②
(涙で目を)曇らせる。
出典蜻蛉日記 上
「『この御袈裟(けさ)』など書きはじむるより、涙にくらされて」
[訳] 「この御袈裟」などと(手紙を)書き始めるとすぐに、涙で目を曇らされて。
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