学研全訳古語辞典 |
にごり 【濁り】
①
よごれ。けがれ。
出典古今集 夏
「蓮葉(はちすば)のにごりに染(し)まぬ心もてなにかは露を玉と欺く」
[訳] ⇒はちすばの…。
②
心が潔白でないこと。後ろ暗いこと。
出典源氏物語 須磨
「にごりなき心に任せて、つれなく過ぐし侍(はべ)らむも」
[訳] 後ろ暗さのない心に任せて、平気な顔で過ごしましたとしても。
③
仏道修行の妨げとなる欲望。煩悩。
出典徒然草 一七
「心のにごりも清まる心地(ここち)すれ」
[訳] 心の煩悩も清らかになる気持ちがする。
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