学研全訳古語辞典 |
さり-とも 【然りとも】
そうであっても。それはそれとしても。
出典竹取物語 貴公子たちの求婚
「さりともつひに男あはせざらむやはと思ひて」
[訳] それはそれとしても最後まで男と結婚させないだろうか。いや、そんなことはないと思って。
いくらなんでも。それにしても。
出典源氏物語 桐壺
「限りあらむ道にもおくれ先立たじと契らせ給(たま)ひけるを、さりとも、うち捨ててはえ行きやらじ」
[訳] いつか来る死出の道においても死に後れたり先に死ぬまいとお約束なされたのに、いくらなんでも、置きざりにして行ってしまうことはできまい。
然りとものページへのリンク |