学研全訳古語辞典 |
さわ・ぐ 【騒ぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
騒ぐ。騒々しくする。
出典枕草子 七日の日の若菜を
「七日の日の若菜を、六日、人の持て来(き)、さわぎ取り散らしなどするに」
[訳] 一月七日の日に食べるならわしの若菜を、六日に人が持って来て、騒ぎ取り散らかしなどしているときに。
②
忙しく動く。忙しく働く。
出典今昔物語集 二八・二
「事果てて車ども懸け、さわぐときになむ、目さめて驚きたりける」
[訳] 事が終わって車なども立てかけなどし、忙しく働いているときに、目がさめて驚いた。
③
心が落ち着かない。動揺する。
出典宇治拾遺 三・六
「『あさましき事』とて、人ども来(き)とぶらひけれど、さわがず」
[訳] 「これはたいへんなことだ」と、人々が見舞いに訪れたが、動揺しない。
④
乱が起きる。騒動が起こる。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「小松殿にさわぐことありと聞こえしかば」
[訳] 小松の御殿で騒動が起こることがあるとうわさが立ったので。◆上代は「さわく」。
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