学研全訳古語辞典 |
あや-め 【文目】
①
模様。
②
物の形・色などの区別。
出典枕草子 心にくきもの
「長炭櫃(ながすびつ)の火に、もののあやめもよく見ゆ」
[訳] 長炭櫃の火で、ものの区別もはっきり見える。
③
筋道。分別。
出典源氏物語 帚木
「何のあやめも思ひしづめられぬに」
[訳] 何の分別も落ち着いて考えられない時に。
あやめ 【菖蒲】
草の名。しょうぶ。剣状の葉は香気が強く、昔から邪気を払うものとされる。五月五日の節句に、軒や車にさし、また、身につけた。「あやめぐさ」とも。[季語] 夏。
参考
和歌では「あやめ(文目)」「あやなし」にかけて詠まれることが多い。
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