古語:

くるの意味

古文辞書 - Weblio古語辞典古語辞典
約23000語収録の古語辞典

古語辞典


    



学研全訳古語辞典

学研教育出版学研教育出版

くる 【来る】

動詞「来(く)」の連体形。


出典徒然草 一九


「やうやう夜寒(よさむ)になるほど、雁(かり)鳴きてくるころ」


[訳] しだいに夜気が寒くなる時分、雁が鳴いて来るころ。



く・る 【暮る】

自動詞ラ行下二段活用

活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}


(日が)暮れる。


出典伊勢物語 九


「はや舟に乗れ、日もくれぬ」


[訳] 早く舟に乗れ、日が暮れてしまう。


(季節や年月が)終わりになる。


出典奥の細道 出発まで


「やや年もくれ」


[訳] やがてその年も終わり。



く・る 【呉る】

[一]他動詞ラ行下二段活用

活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}


(相手が自分に物を)くれる。


出典徒然草 一一七


「良き友三つあり。一つには物くるる友」


[訳] よい友には三種類ある。その一つは物をくれる友。


(自分が相手に物を)与える。やる。


出典土佐日記 一・七


「この長櫃(ながびつ)の物は、みな人、童(わらは)までにくれたれば」


[訳] この長櫃の中の物は、(船中の)全員、子供にまで与えたので。


[二]補助動詞ラ行下二段活用

活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}


〔動詞の連用形に助詞「て」が付いたものに付いて〕


…(て)くださる。


出典太平記 一八


「いかにもして杣山(そまやま)の城に入(い)れ参らせてくれよ」


[訳] どうにかして杣山の城にお入れ申し上げてください。


…(て)やる。


出典太平記 八


「射てくれ候はん」


[訳] 射てやりましょう。



く・る 【繰る・絡る】

他動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}


(糸など細長い物を)たぐり寄せる。また、そうして物に巻き取る。


出典万葉集 一三四六


「女郎花(をみなへし)生ふる沢辺の真葛原(まくづはら)いつかもくりてわが衣(きぬ)に着む」


[訳] おみなえしが生えている沢のほとりのくずの原のくずを、いつ(糸にして)たぐり寄せ(織って)自分の着物にして着るのだろうか。


順々に引き出す。順々に送り出す。


出典大鏡 時平


「物をくり出(い)だすやうに言ひ続くるほどぞ」


[訳] 糸か何かを順々に引き出すように(次から次へと)話し続けるようすは。



く・る 【暗る・眩る】

自動詞ラ行下二段活用

活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}


心が暗く沈む。


出典源氏物語 桐壺


「闇(やみ)にくれて臥(ふ)し給(たま)へる程に」


[訳] (嘆きの)やみの中に心が暗く沈んで悲しみにくれなさっているうちに。


(悲しみなどにうちひしがれて)目の前が真っ暗になる。目がくらむ。


出典平家物語 九・敦盛最期


「目もくれ、心も消え果てて」


[訳] 目もくらみ、気も遠くなってしまって。


(涙で)目が曇る。目がかすむ。


出典源氏物語 桐壺


「涙にくるる秋の月」


[訳] ⇒くものうへも…。


(悲しみや欲望のために動転して)思慮を失う。思いまどう。


出典源氏物語 若菜下


「御心もくれてわたり給(たま)ふ」


[訳] お心も思いまどっていらっしゃる。








くるのページへのリンク
「くる」の関連用語

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   

・英和辞典なら、Weblio英和・和英辞典

・英単語学習なら、Weblio英単語帳

くるのお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   

・英和辞典なら、Weblio英和・和英辞典

・英単語学習なら、Weblio英単語帳




くるのページの著作権
古語辞典 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
学研教育出版学研教育出版
©GAKKEN 2024 Printed in Japan

©2024 GRAS Group, Inc.RSS