学研全訳古語辞典 |
つる
完了の助動詞「つ」の連体形。
つ・る 【連る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
一列に並ぶ。連なる。
出典古今集 羇旅
「北へ行く雁(かり)ぞ鳴くなるつれて来(こ)し数は足らでぞ帰るべらなる」
[訳] 北へ行く雁が鳴いている。連なってきた数は足りないで帰っていくようだ。
②
連れ立つ。同行する。
出典枕草子 うつくしきもの
「親の、ともにつれて立ちて走るも」
[訳] (鶏の)親が、ひよこといっしょに連れ立って走りまわるのも。
③
〔「…につれて」の形で〕…に従って。…に応じて。
出典心中宵庚申 浄瑠・近松
「衣服の綺羅(きら)も世につれて」
[訳] 衣服の華麗さも世に応じて。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
従えて行く。伴って行く。
出典好色一代男 浮世・西鶴
「これをつるる程の者を軽く思ふは」
[訳] この者を従えて行くくらいの者を軽く思うのは。
つる 【鶴】
鳥の名。古くから、亀(かめ)と共に長寿の象徴とされている。
参考
歌語としては、『万葉集』以来「たづ」を用いるのが常である。
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