学研全訳古語辞典 |
ひそ・む 【潜む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
人目につかないように隠れる。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
①
目立たないようにする。隠す。忍ばせる。
出典奥の細道 日光
「岩窟(がんくつ)に身をひそめ入りて」
[訳] 岩穴に身を忍ばせて入って。
②
ひっそりと静かにする。
出典平家物語 六・新院崩御
「男女(なんによ)打ちひそめて」
[訳] 男も女もひっそりと静かにして。
ひそ・む 【顰む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
顔をしかめる。べそをかく。泣き顔になる。
出典源氏物語 柏木
「うちひそみつつぞ見給(たま)ふ」
[訳] べそをかきながらご覧になる。
②
(口が)ゆがむ。▽非難するときの口つきにいう。
出典源氏物語 総角
「あやしくひがひがしくもてなし給(たま)ふを、もどき口ひそみ聞こゆ」
[訳] 妙に片意地を張ってもてなされるのを、(老女房たちは)非難し(不快さに)口がゆがみ(ながら)申し上げる。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
眉(まゆ)にしわをよせる。しかめる。
出典徒然草 一七五
「飲む人の顔、いと堪へがたげに眉をひそめ」
[訳] (酒を無理やり)飲む人の顔は、とてもがまんできそうにもないようすで眉をしかめ。
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