学研全訳古語辞典 |
まい
《接続》動詞の終止形・未然形などに付く。
活用{○/○/まい/まい/まいけれ/○}
①
〔打消の推量〕(きっと)…ないだろう。…はずがない。
出典止動方角 狂言
「落つまい馬にまで落つる」
[訳] 落ちるはずのない馬からまで落ちる。
②
〔打消の意志〕…しない(つもりである)。…しないようにしよう。
出典附子 狂言
「捕らへてくれい。やるまいぞ、やるまいぞ」
[訳] 捕(つか)まえてくれ。逃がしはしないぞ。逃がしはしないぞ。
③
〔禁止〕…してはいけない。…してはならない。
出典冥途飛脚 浄瑠・近松
「私が二階に居(ゐ)ることを、必ず必ず言ふまいぞ」
[訳] 私が二階にいることを、決して、決して、言ってはいけないよ。
④
〔不適当〕…しないほうがよい。…すべきではない。
出典寿の門松 浄瑠・近松
「ああ貧乏はせまいもの」
[訳] ああ、貧乏はしないほうがよいものだ。
語の歴史
助動詞「まじ」から「まじい」↓「まい」となった語。中世後期以後に口語として用いられ、現代語に至る。
まい 【幣・舞】
⇒まひ
-まい 【枚】
①
紙などのように薄く平たいものを数える語。
②
大判金・丁銀などを数える語。
③
田畑の区画を数える語。
④
駕籠(かご)を担ぐ人の数を数える語。
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