学研全訳古語辞典 |
よろづ 【万】
①
万(まん)。たくさんあること。多くの数。
出典古今集 仮名序
「やまと歌は、人の心を種として、よろづの言(こと)の葉とぞなれりける」
[訳] 和歌は、人の心をもととして、たくさんの言葉となったものである。
②
万事。あらゆること。
出典竹取物語 かぐや姫の生ひ立ち
「よろづの遊びをぞしける」
[訳] あらゆる音楽を奏した。
万事につけて。
出典徒然草 一四一
「よろづえ言ひ放たず」
[訳] 万事につけて遠慮せずにきっぱりと言うことができない。
万の文反古
分類書名
浮世草子。井原西鶴(さいかく)作。江戸時代前期(一六九六)刊。五巻。〔内容〕西鶴の第四遺稿集。手紙文形式の小説集で、日常的なさまざまな事件や町人たちの心の中を、鋭い観察力で活写した十七章から成る。別名『西鶴文反古』。
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