学研全訳古語辞典 |
-ら
(一)
【等】
①
〔主として人を表す名詞・代名詞に付いて〕…たち。▽複数であることを表す。「少女(をとめ)ら」。
②
〔名詞に付いて〕親愛の意を表す。
出典万葉集 二一〇
「頼めりし児(こ)ら」
[訳] 頼みにしていた人。
③
自分を表す名詞に付いて、卑下の意を表す。
出典万葉集 三三七
「憶良(おくら)らは今はまからむ」
[訳] ⇒おくららは…。
④
〔相手や他人を表す名詞・代名詞に付いて〕軽べつの意を表す。
出典平家物語 二・西光被斬
「おのれらがやうなる下﨟(げらふ)の果て」
[訳] おまえらのような卑しい身分の末。◇鎌倉時代以降の語。
⑤
〔代名詞に付いて〕漠然とした場所・方向を表す。「ここら」「いづら」。
⑥
〔名詞に付いて〕語調を整える。「荒野ら」「夜ら」。
(二)
〔形容詞の語幹などに付いて〕その状態であることを表す。「賢(さか)しら」「きよら」
ら
完了の助動詞「り」の未然形。
ら 【羅】
薄く織った絹布。薄絹(うすぎぬ)。薄物(うすもの)。
らのページへのリンク |