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わろしの意味

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わろ・し 【悪し】

形容詞ク活用

活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}


よくない。好ましくない。感心できない。


出典枕草子 ふと心おとりとかするものは


「男も女も、ことばの文字いやしうつかひたるこそ、よろづのことよりまさりてわろけれ」


[訳] 男でも女でも、言葉遣いを下品につかったのは、どんなことにもまして好ましくない。


見栄えがしない。見劣りがする。みっともない。美しくない。


出典枕草子 春はあけぼの


「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶(ひをけ)の火も白き灰がちになりてわろし」


[訳] 昼になって、だんだん生暖かく、(寒さが)やわらいでいくと、丸火鉢の炭火も白い灰が目立つ状態になって、みっともない。


下手だ。つたない。上手でない。


出典宇治拾遺 三・六


「年ごろはわろく描きけるものかな」


[訳] 長年の間、(絵を)下手に描いていたものだなあ。


貧しい。


出典大和物語 一四八


「年ごろ渡らひなどもいとわろくなりて」


[訳] 数年来暮らし向きなどもたいそう貧しくなって。


参考

中古から中世にかけては「わろし」の対義語は「よろし」、「あし」の対義語は「よし」であるととらえてよい。


語の歴史

「あし」は奈良時代から用いられているが、「わろし」は平安時代に入ってから例が見いだされる。「わろし」から転じた「わるし」は、平安時代から並行して現れるが、やがて「あし」「わろし」の両者を吸収する形で現代語へと続いていく。








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