学研全訳古語辞典 |
こころ-ぐる・し 【心苦し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
かわいそうだ。気の毒だ。痛々しい。
出典枕草子 鳥は
「山鳥、友を恋ひて、鏡を見すれば慰むらむ、心若う、いとあはれなり。谷隔てたるほどなど、こころぐるし」
[訳] 山鳥は、仲間を恋しがって、鏡を見せると安心するのだろう、純粋でとてもかわいい。谷を隔てているときなどは、かわいそうだ。
②
やりきれない。心に苦しく思われる。
出典徒然草 一八九
「易(やす)かるべきことはいとこころぐるし」
[訳] 簡単だと思われることは非常に心に苦しく思われる。
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