学研全訳古語辞典 |
くさ-まくら 【草枕】
旅の枕(まくら)。仮寝の床。旅寝。旅。「草の枕」とも。▽旅での野宿で、草を結んで作った枕。転じて、旅寝そのものや旅をもいう。
出典大和物語 一四〇
「くさまくらちりはらひにはからころもたもとゆたかに裁(た)つを待てかし」
[訳] 仮寝の床のちりを払うためには、唐衣(からころも)をたもとゆたかに裁って縫うまで待ってくださいね。
くさ-まくら 【草枕】
分類枕詞
旅にあっては草を結んで枕とし、夜露にぬれて仮寝をしたことから「旅」「旅寝」や同音の「度(たび)」、地名の「多湖(たご)」、草の枕を「結(ゆ)ふ」から「夕(ゆふ)」、夜露にぬれるから「露」、仮寝から「かりそめ」などにかかる。
出典万葉集 一四二
「くさまくら旅にしあれば」
[訳] ⇒いへにあれば…。
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