学研全訳古語辞典 |
さかし-ら 【賢しら】
①
りこうぶること。こざかしいこと。
出典万葉集 三四四
「あなみにくさかしらをすと酒飲まぬ人をよく見れば猿にかも似る」
[訳] ⇒あなみにく…。
②
おせっかい。差し出がましいこと。
出典伊勢物語 四〇
「さかしらする親ありて」
[訳] 差し出がましいことをする親があって。
③
(人を陥れるための)告げ口。密告。
出典雨月物語 吉備津の釜
「人のさかしらにあひて、領(し)る所をも失ひ」
[訳] 他人の密告にあって、所領をも失い。◆「ら」は接尾語。
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