学研全訳古語辞典 |
さが-な・し 【性無し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
意地悪だ。性格が悪い。
出典源氏物語 桐壺
「春宮(とうぐう)の女御(にようご)のいとさがなくて」
[訳] 皇太子の母の女御が、たいそう意地悪であって。
②
口うるさい。口が悪い。
出典源氏物語 末摘花
「着給(たま)へる物どもをさへ言ひ立つるも、物言ひさがなきやうなれど」
[訳] お召しになっているもののことまであれこれ言うのも、言い方が口うるさいようだが。
③
いたずら好きだ。やんちゃだ。
出典徒然草 二三六
「さがなき童(わらはべ)どものつかまつりける、奇怪に候ふことなり」
[訳] いたずら好きな子供たちがいたしましたことで、けしからんことでございます。
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