学研全訳古語辞典 |
さし-こ・む 【差し込む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
込み合う。
出典源氏物語 横笛
「女房もさしこみて臥(ふ)したる、人気(ひとげ)にぎははしきに」
[訳] 女房も込み合って横になっているのは、人の気配が(多く)にぎやかで。◇「さし」は接頭語。
②
(日・月などの光や水などが)さし入る。入り込んでくる。
出典平家物語 七・火打合戦
「東西の山の根に水さしこうで」
[訳] 東西の山のふもとに水が入り込んできて。◇「さしこう」はウ音便。「射し込む」とも書く。
③
(胸や腹が)激しく痛む。
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
(狭い場所に)押し込む。押し入れる。
出典好色一代男 浮世・西鶴
「名書きもなき文(ふみ)一つ、懐(ふところ)にさしこみ」
[訳] 署名もない手紙一通、懐に押し込み。
②
入れ知恵する。わきから口出しをする。
さし-こ・む 【鎖し籠む】
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
中に閉じ込める。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「かくさしこめてありとも」
[訳] たとえこのように(私を)中に閉じ込めていても。
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