学研全訳古語辞典 |
くも・る 【曇る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
(空が)曇る。
出典源氏物語 少女
「空のけしきもいたうくもりて、まだ暗かりけり」
[訳] 空のようすもひどく曇って、まだ暗かった。
②
(光や色つやが)暗くなる。くすむ。
出典源氏物語 初音
「御容貌(かたち)など、いと華やかに、ここぞくもれると見ゆるところなく」
[訳] お顔立ちなどは、たいそう華やかで、ここがくすんでいると見えるところもなく。
③
(心が)暗くなる。心がふさぐ。
出典更級日記 後の頼み
「ひまもなき涙にくもる心にもあかしと見ゆる月の影かな」
[訳] 途切れる間もない涙で暗くなる心にも明るいと見える月の光だなあ。
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