学研全訳古語辞典 |
あやま・つ 【過つ・誤つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
間違える。取り違える。
出典竹取物語 蓬莱の玉の枝
「一つの所あやまたず持ておはしませり」
[訳] 一つの所も間違えずに持っておいでになった。
②
たがえる。背く。
出典源氏物語 桐壺
「故大納言の遺言あやまたず」
[訳] 亡くなった大納言の遺言に背かないで。
③
過失や不正をおかす。
出典平家物語 一・祇王
「わが身にあやまつことはなけれども」
[訳] 自分が過失をおかすことはないが。
④
傷つけ、そこなう。こわす。
出典平家物語 五・文覚被流
「いかに、これほどの大願起こいたる聖(ひじり)が乗ったる船をばあやまたうどはするぞ」
[訳] なんと、これほどの大願を起こしている聖が乗っている船を傷つけ、そこなおうとするのか。
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