学研全訳古語辞典 |
ぎ 【儀】
①
儀式。礼式。作法。
②
物事のなりゆき。こと。
出典平家物語 一・祇王
「そのぎならば祇王(ぎわう)をこそ出(い)ださめ」
[訳] そういうなりゆきならば祇王こそ追い出そう。
-ぎ 【儀】
〔自分、または自分の側を示す名詞に付いて〕…こと。
出典万の文反古 浮世・西鶴
「私ぎ、若気にて、京都の住まひ望み」
[訳] 私こと若気から京都に住むことを希望し。
ぎ 【義】
①
人として守るべき正しい道。道義。儒教の徳目の一つ。五常(ごじよう)(=仁・義・礼・智(ち)・信)の一つ。
②
理由ある事柄。道理。
出典徒然草 二一七
「このぎを守(まぼ)りて利を求めむ人は」
[訳] このような道理を守って、利益を手に入れたいと願うような人は。
③
意義。意味。教説。
出典源氏物語 橋姫
「阿闍梨(あざり)も請(さう)じおろして、ぎなど言はせ給(たま)ふ」
[訳] 阿闍梨も比叡(ひえい)山から招き下ろして、経文の意味などを言わせなさる。
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