学研全訳古語辞典 |
はつしぐれ…
分類俳句
「初時雨(はつしぐれ)猿も小蓑(こみの)をほしげなり」
出典猿蓑 俳諧・芭蕉(ばせう)
[訳] 故郷の伊賀(いが)へ向かう山道で、冬の到来を告げる初時雨に出あった。ふと近くの木を見上げると、猿が雨にぬれている。その猿までも、小さい蓑をほしそうだ。
鑑賞
「俳諧(はいかい)七部集」の一つである『猿蓑(さるみの)』の初頭の句であり、『猿蓑』の書名はこの句による。「初時雨」は伝統的にわびしい雨として詠まれるが、「小蓑」をほしがる「猿」を出したところに俳諧の本質の一つである滑稽(こつけい)で自由闊達(かつたつ)な味わいがある。季語は「初時雨」で、季は冬。
はつ-しぐれ 【初時雨】
晩秋に降るその年初めての時雨。[季語] 冬。
出典猿蓑 俳諧
「はつしぐれ猿も小蓑(こみの)をほしげなり―芭蕉」
[訳] ⇒はつしぐれ…。
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