学研全訳古語辞典 |
をさ-をさ
①
〔下に打消の語を伴って〕ほとんど。あまり。めったに。なかなかどうして。
出典徒然草 一九
「冬枯れの気色(けしき)こそ、秋にはをさをさおとるまじけれ」
[訳] 冬枯れの風景こそ、秋にはほとんど劣らないだろう。
②
しっかりと。きちんと。はっきりと。
出典宇津保物語 藤原の君
「よろづの人の『婿になり給(たま)へ』と、をさをさ聞こえ給(たま)へども、さも物し給はず」
[訳] 多くの人が「婿におなりなさい」と、はっきりと申し上げなさるけれども、そのようにもなさらない。
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