学研全訳古語辞典 |
かし-こ 【彼処】
あそこ。かのところ。▽遠称の指示代名詞。
出典伊勢物語 九六
「かしこより人おこせば、これをやれ」
[訳] あそこから使いをよこしたら、これをやれ。
かしこ 【畏・恐】
⇒かしこし。
①
「あなかしこ」に同じ。
②
りっぱなこと。
出典源氏物語 葵
「『かしこの御手や』と」
[訳] 「りっぱなご筆跡だなあ」と(言って)。
③
手紙の末尾に用いて、相手に敬意を表す語。古くは男女が共に用いたが、後にはもっぱら女性が用いる。「かしく」とも。
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