学研全訳古語辞典 |
もの-くさ・し
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
(一)
【物臭し】なんとなく臭い。変なにおいがする。また、なんとなく怪しい。
出典落窪物語 一
「女君は、…ものくさき部屋に臥(ふ)して」
[訳] 女君は…変なにおいのする部屋に臥せって。
(二)
【懶し】何かおっくうである。めんどうくさい。
出典風姿花伝 一
「童(わらは)は気を失ひて、能、ものくさく成り立ちぬれば」
[訳] 子供はやる気をなくして、能をするのがめんどうくさくなってしまうと。◆「もの」は接頭語。のちに「ものぐさし」。
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