学研全訳古語辞典 |
かへり-み 【顧み】
①
ふりかえって見ること。
出典万葉集 四八
「東(ひむがし)の野にかぎろひの立つ見えてかへりみすれば月傾(かたぶ)きぬ」
[訳] ⇒ひむがしの…。
②
過去を、回想すること。思いやること。
出典源氏物語 帚木
「世にかへりみすべくも思へらず」
[訳] 俗世を思いやることをしようとは思っていない。
③
心にかけること。わが身を心配すること。
出典万葉集 四〇九四
「大君の辺(へ)にこそ死なめかへりみはせじ」
[訳] (私は)天皇のお側でこそ死のう。わが身を心配することはすまい。
④
世話をすること。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「親たちのかへりみをいささかだに仕うまつらで」
[訳] 両親の世話を少しもいたしませんで。
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