学研全訳古語辞典 |
みみ 【耳】
①
五官の一つ。音を聞く器官。
②
聞くこと。聞く能力。
③
うわさ。評判。
出典万葉集 一二八
「わが聞きしみみによく似る葦(あし)のうれの足痛(ひ)くわが背勤めたぶべし」
[訳] 私が聞いたうわさにそっくり似ている、葦の葉先のように足の弱々しいわが夫よ、御自愛なさい。
④
針の穴。めど。▽耳に穴があることから。
み-み 【身身】
①
その身その身。人それぞれの身。
出典源氏物語 蓬生
「おのがみみにつけたるたよりども思ひ出(い)でて」
[訳] 各人がそれぞれの身に持っているいろんな縁故を思い出して。
②
〔多く「みみとなる」の形で〕出産すること。身二つになること。
出典平家物語 九・小宰相身投
「舟のうちの住まひなれば、静かにみみとならん時もいかがはせん」
[訳] 船の中の住まいなので、無事に出産となるようなときもどうしたらいいのか。
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